「ここは受験生対応ですから(笑)」と言いながら、本当にこれから美大を受験する人たちに指導するのと同じように、ものの細かな見方やタッチのポイントなどをお伝えしています。

もしかすると、「だいたい思った形に近く描けていればよし」としてもよい場面もあるのかもしれません。でもやはり、まずは“見えている形にできるだけ近づけて描こうとする努力”をしてみることが大切だと思い、そのように皆さんにお話ししています。
しっかり見て描いていると、「描いているものと、見えているものが違うな」と気づく瞬間があります。最初は、どこがどう違うのか分からない。ただ何かが違う、なんだか変だ、理由は分からないけれど、目で見ている景色と、紙の上の景色が合っていない……。でも、その「違い」に気づいた時点で、もう一歩前進です。そこから少しずつ擦り合わせていくうちに、だんだん形が近づいてきたら、それはもう“こっちのもん”です。
ピッタリ合ってきたときには、自分にしか分からない大きな達成感があります。それは、今まで知らなかったことを身につけた喜びでもあります。
では、「上手く描ける」とは、いったいどういうことでしょうか。誰が見ても犬は犬だと分かることなのでしょうか。
私はそうではなく、「上手く描けた」というのは、描き手自身が“思ったように、気持ちよく描けた”と感じられることではないかと思っています。
ただし、この「思ったように」がとても大切なポイントです。「思っていたのと少し違うけれど、まあいいか」と進んでしまうと、いつまでも「思ったように描ける」ところには近づけません。

これからも、クラスに来てくださっている皆さんが、さらに自分の思ったとおりに描けるように、画材の紹介をはじめ、ものの見方や画材の使い方、さまざまなテクニックをお伝えしていきたいと思っています。
2025年も、楽しく描くことができました。本当にありがとうございました。




